生育初期の地温・気温の十分な確保と安定した水分吸収で高い収量性確保
活着以降一番果開花まで
- 主枝一番果着果位置は、9~10節以降とし、8節付近より子枝を1~2本放任枝とし、2~3本仕立てとする。主枝摘芯位置は、低目(15~17節)とする。
- 生育初期が低温で主枝下段の節間が極端に短いようであれば、雌花着果位置や子枝の発生位置は、節間が伸び始めた節位からとする。順調な生育(適当な節間長)を始める前に着果させたり、子枝を利用したりしない。(下段からの無理な収穫は果形も悪く、その後の生育不良の原因となる)
- 基本的に側枝の摘芯は、次の枝の発生を確認してから行い、止め急いだり強摘芯にならないようにする。
一番果開花~収穫期
- 午前中の湿度を確保しつつ、気温は30℃以内を目標とし、午後2時以降は25~23℃とし、夕方は早めに換気を閉める(20℃位)。
- 開花後の果実肥大が早いため、主枝の果実肥大が始まる頃より必ず子枝の生長点(2~3節以上伸びている枝)を一株当たり3~4本確保する。
- 収穫期は、果実肥大に必要な水分を切らさないように、こまめな潅水を行なう。
- 収穫中期(3月/下~4月)以降は、晴天時午前中の蒸込み過ぎに注意(25℃でカーテンを開け始め、最高28℃とし気温を上げ過ぎない)、その後は急激な温度変化が起きないような換気を行う。
換気は実温で22~23℃、カーテンは18℃で閉め、夕方のハウス内温度を確保し果実肥大を促す。
- 元肥は、多過ぎないようにする。特に生育初期のチッソ過多は、果形の乱れや病気の助長を招くため注意する。収穫が始まったら積極的に追肥・潅水を行う。
- 側枝の一斉摘芯は、収量の山谷を作りやすくするので注意。一定数の側枝の確保は、草勢の維持と着果数の確保となり安定した収量に繋がる。
- 特に収穫後半は放任枝を利用し、繁茂しすぎないよう摘葉を積極的に行う。
- 雨よけ栽培では、ハウス内温度を上げ過ぎないように注意するが、サイド換気による冷気の流入には注意し、極端な温度変化を起こさせないようにする。